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イベントレポート
2013.05.15
Bach トロンボーン・フォーラム&新製品“Artisan”発表会
小田桐寛之氏の演奏とテッド・ワゴナー氏の解説によって、その魅力を体感!
▲右から小田桐寛之氏、テッド・ワゴナー氏、ピアニストの小田桐恵子氏、そして通訳を務めた野中貿易・野中英樹社長
今年で5回目の来日となるバック製作責任者テッド・ワゴナー氏、今回はトロンボーンの新製品『アルティザン・コレクション』の発表に合わせ、東京都交響楽団首席トロンボーン奏者・小田桐寛之氏とコラボレーションするという、豪華なイベントとなった
発表会は、まず創設者ヴィンセント・バック氏の紹介に始まり、工場でどのように楽器が製造をされるかを映像を交えて紹介するバック・ファクトリー・ツアーでは、1枚取りのベルがどのように形成されていくのか、それぞれの行程に合わせた“製作過程それぞれ作りかけのベル素材”を見せながら説明された。
特に今回は、アルティザンではじめてトロンボーンに搭載された、フラットリムやソルダードスティールワイヤーベルのワイヤーがどのような意味を持つのか、ワイヤーの入ったベルと入ってないベルを軽くたたいて鳴らしてみせ、それぞれの音の違いも説明。ふだんは見ることのできない貴重な素材を参加者に見せながらの、興味深い解説が展開された。
小田桐氏のミニ・コンサートではトマジ作曲「トロンボーン協奏曲」から第3楽章ほかが演奏され、アルティザン・トロンボーンの音色をたっぷりと鑑賞したあとは、このコレクションの特徴でもある“それぞれのコンポーネントを組み合わせる”ことによる音色の違いを、同じフレーズを演奏し、比較してみた。
これによって聴講者は“それぞれの素材”による音の違いをはっきりと体感できて、『百聞は一見にしかず』ではなく『一聞は百見の価値』をもつともいうべき、説得力あるコーナーだった。
イベント終了後は、この新しいアルティザン・トロンボーンを一吹きしようと、会場を訪れた多くの参加者が自身で試奏。イベントをとおして感じ取った音色の違いを自らの体で確かめようと、会場は熱気に包まれていた。
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