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イベントレポート
2019.06.28
アルメル・デスコット「オーボエマスタークラス&ミニコンサート」イベントレポート
ミラノ・スカラ座管弦楽団首席オーボエ奏者アルメル・デスコット
マスタークラス&ミニコンサート
オペラと言えばイタリア、そのイタリアオペラ界の最高峰であるスカラ座。
スカラ座のオーケストラであるミラノ・スカラ座管弦楽団首席オーボエ奏者のアルメル・デスコット氏が来日し、5月29日に渋谷ノナカ・ミュージックハウスにてマスタークラスとコンサートを行った。
デスコット氏は、2017年からミラノ・スカラ座管弦楽団の首席奏者。水戸室内管弦楽団から首席オーボエ奏者として招待されマルタ・アルゲリッチのピアノ、小澤征爾の指揮のもとでCD録音に参加するなど来日機会も多く、そのプレイは日本でもよく知られている。
この日のミニコンサートではシューマンの「アダージョとアレグロ」、ポンキエッリの「カプリッチョ」を演奏。(ピアノ:横山さやか)
デスコット氏のふくよかで美しい音色が会場を魅了した。
マスタークラスではおだやかで感情豊か、そして的確に指導。
受講生2人はもちろん、聴講生にも役立つヒントに満ちていた。
佐藤京香さん(東京音楽大学3年)
G.P.テレマン「12のファンタジーより第4番」
沖響子さん(東京藝術大学4年)
A.ドラティ「5つの小品」
デスコット氏の使用楽器はマリゴ「M2」。
上管と下管の接合部を無くし、ヘッドジョイント部分を外す事ができるようにするというアイディアが採用され、楽器全体の音色や音程のバランスが大きく向上した画期的なモデルである。
デスコット氏は、人工素材であるコンポジット製のヘッドジョイント(オプション仕様)を愛用している。コンポジット製は新しい素材なのでグラナディラと違い、割れの心配がないことが魅力である。
グラナディラと比べて音色はどうなのか…と思われるかもしれないが、柔らかく太いデスコット氏の音色は実に魅力的で、素晴らしいものであった。