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イベントレポート
2018.11.05
アレッサンドロ・カルボナーレ「クラリネット アカデミー Vol.4」 イベントレポート
好評のノナカ・クラリネットアカデミー、4回目はカルボナーレによる「クラズマーとアメリカの作品」。
セルマー「レシタル」の美音と超絶技巧も健在!
アレッサンドロ・カルボナーレ氏が来日。10月24日(水)、渋谷のノナカ・アンナホールで“ノナカ・クラリネットアカデミーVol.4”を開催。レクチャー、マスタークラス、ミニコンサートと盛りだくさん、充実の3時間だった。
カルボナーレ氏はフランス国立管弦楽団の首席奏者等を経て、現在はローマのサンタ・チェチーリア音楽院教授および同管弦楽団の首席クラリネット奏者、またソリストとしてヨーロッパはもちろん、全世界で活躍。
今回のレクチャーでとりあげたのは、自身も大好きだというユダヤ音楽にルーツを持つ「クレズマーミュージック」とバーンスタインやコープランドといったアメリカの作曲家の作品の関連について。「クラリネット奏者にとって、ジャズとクレズマーは絶対必須!」と力説していた。
「クレズマーとアメリカ作品」についてのレクチャー
マスタークラスの受講者は安藤友香理さん(東京藝術大学大学院1年)、森田志麻さん(昭和音楽大学3年)、林みのりさん(東京藝術大学3年)の3人。
安藤さんの受講曲がヴェルディの「リゴレット・ファンタジー」、森田さんはロッシーニの「序奏、主題と変容」と2曲イタリア曲が続いたところで、3人目の林さんの受講曲がガロワ=モンブランの「コンチェルト・シュトゥック」。
「イタリアの音楽は“歌”。だから、クラリネットも演奏するのではなく、歌わなければいけない。イタリアの作品は楽譜に指示がほぼされていないから、書かれていないことを自分で創り出す。一方フランスの音楽は“色”で、楽譜にすべてが書いてある」と説明。
イタリアオペラの傑作「リゴレット」で受講した安藤友香理さん(東京藝術大学大学院1年)
森田志麻さん(昭和音楽大学3年)はロッシーニでイタリア音楽の何たるかを指導された
林みのりさん(東京藝術大学3年)はガロワ−モンブランで受講
ミニコンサートではレクチャーでもとりあげたバーンスタインの「ソナタ」と自身が編曲した「ガーシュウィン」、そしてザッパの「FZフォー・アレックス」を聞かせ、黒田亜樹氏のピアノとの息もピッタリ。これでもかと繰り出す超絶技巧と、豊かで心地よい愛器セルマー・クラリネット「レシタル」のサウンドで会場を魅了した。
たっぷり3曲も披露したミニコンサート。黒田亜樹さんとのアンサンブルも絶妙!
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