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イベントレポート

開催期間:2011/04/30〜2011/04/30

2011.05.09
テッド・ワゴナー氏 Bachを語る2011
バック製作責任者テッド・ワゴナー氏による特別講演会と新製品展示試奏会
〜新製品トロンボーンの優雅なサウンドも披露〜

開催場所:渋谷

2011年4月30日(土)/渋谷・アクタス

 

1972年より39年間、ヴィンセント・バック社において、工場長を務め、バックに関わるすべての製造工程に関わる最高責任者であるテッド・ワゴナー氏が来日。福岡を皮切りに、東京、札幌と日本を縦断しバックの製品の魅力、新製品の発表を行なった。

ワゴナー氏はまずバックの歴史から語り始めた。
プロジェクターを駆使し、当時の貴重な写真などを公開。
設立者であるヴィンセント・バックは1890年にウィーンで生まれた。
音楽一家で育ったヴィンセントは、ボストン交響楽団、メトロポリタン歌劇場管弦楽団の第一トランペット奏者として活躍を始める。
演奏活動を続けていたヴィンセントだったが、1915年、ボストン交響楽団のツアー中に愛用のマウスピースを破損してしまう。
当時はまだ楽器店の数も少なく、簡単に代わりのマウスピースを手に入れることのできない時代。そこでヴィンセントは、自身の手によりマウスピースを製作した。
その後ヴィンセントの製作するマウスピースは、オーケストラの仲間より絶賛を受け、発売されたマウスピースは爆発的な人気を誇り、演奏活動を続ける傍らマウスピース製造にも深く関わることになる。
この年がヴィンセント・バック社設立となる1918年。
設立6年後の1924年には演奏活動を休止し、本格的にトランペットの製造を始めた。
これがバックブランドのスタートである。

 

次にワゴナー氏は、バック・ストラディバリウスがどのように製造されていくのかを、実際の工場、工程の映像を織り交ぜ説明する。バック・ストラディバリウ スはすべてワンピースのベルで作られていることなど、数々のこだわりを具体的に示し、その製造工程途中の素材を参加者に見せるなど、趣向を凝らしながら説 明していく。
1本のトランペットが出来上がるまでに、547もの工程があるというのにも驚きなのだが、中でも興味深かったのがベルの焼きなまし処理についてだ。この処理工程における、温度、時間が楽器のサウンドを決める決め手になり、詳細は完全に企業秘密なのだという。

 

 

第2部では、東京都交響楽団トロンボーン奏者・古賀慎治氏によって近く発売される予定の新製品トロンボーンを用いてのミニコンサートも開催された。
古賀氏はサン=サーンスの「カヴァティーナ」とヨルゲンセンの「ロマンス」を演奏。その優雅で甘美な音色に会場からは惜しみない拍手が送られていた。
新製品の魅力について古賀氏は「レガート、リップスラーがかかりやすい」と絶賛。実際に古賀氏の日課練習でもあるという、リップスラーの跳躍を軽々と演奏し、楽器の持つ実力を披露していた。
その後、試奏会も行なわれ多くの参加者が新しい製品を試奏していた。

 

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