
平素は格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。
お客様には大変ご不便をおかけいたしますが、
年末年始の休業期間につきまして、下記の通りご案内いたします。
【ノナカ・テクニカルサービス横浜】
休業期間:2021年12月28日(火)~2022年1月4日(火)
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【ノナカ・テクニカルサービス福岡】
休業期間:2021年12月28日(火)~2022年1月5日(水)
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今年も未曾有の事態の収束が叶わず、まだまだ音楽を楽しむには不自由な一年でした。
来年は皆様が、大切な楽器とより多くの感動、素敵な思い出を作れますように
事態の収束を願いつつ
スタッフ一同、精一杯務めてまいります。
一年間、お世話になりました。
よいお年をお迎えください。
フルートの頭部管の内部には反射板という部品が装着されています。
反射板はヘッドコルクというコルクの栓で動かないように固定されています。
実はこの反射板という部品はフルートにとって非常に重要な部品の一つなんです。
反射板は、正しい位置に取り付けられていないと音のバランスが崩れて正しい音程で演奏することができなくなってしまいます。
ところがこの反射板は、お手入れの時にクリーニングロッド(掃除棒)で押してしまったり、緩んできたヘッドスクリューを強く回しすぎたりすると、正しい位置からズレてしまうことがあります。
また、ヘッドコルクが古くなり縮んでしまうと動きやすくなり、ズレやすくもなります。
反射板が正しい位置にあるかどうかを確認するには付属のクリーニングロッドを頭部管に差し込み、クリーニングロッドについている線が歌口の真ん中に合っているかで判断できます。
クリーニングロッドの線は、いつもお手入れをするときに布を巻き付ける部分の反対側にあります。
しっかり音は出ているんだけど、何となく音程が取り難いなと感じられる方は反射板の位置ズレが原因かもしれません。
この反射板の位置チェック、簡単にできますのでお手入れの際にやってみてくださいね。
もし位置がズレてしまっていた場合、位置補正には高い技術力が必要になります。
そうなる前に、楽器の定期的な点検・調整をお勧めいたします!!
福岡市で『アクロス・クラシックふぇすた2021』に出展、参加して参りました。
新型コロナウイルスでの緊急事態宣言が解除となり、昨年よりも多くのご来場がありました。
国内各メーカーが今年も一同に会し、感染対策を施しながら音楽や楽器に親しんでいただくイベントでした。
今年のゲストはサクソフォン奏者でユーチューバーとしても人気の荒川マナさん。
SELMER Paris社製の新製品アルトサクソフォン「シュプレーム」を手に素敵な演奏をご披露いただきました。
サクソフォンには様々なネジが使われています。
実際にどのようなネジがついているか見る機会は少ないと思います。
今回のレポートではサクソフォンに使われているネジについてご紹介させていただきます。
(左の写真はネジパーツ単体、右の写真は使用箇所の一例です。)
ROD SCREW
写真の箇所以外にも【右手F#】キー~【右手D】キー、【High D】【High E♭】【High F】キーや【Side B♭】【Side C】キー、オクターブキー、ローラー部の固定等に使われています。
PIVOT SCREW
ROD SCREWで固定されている以外のキーに使われています。
(【G】キーや【High F#】【High E】キー、【Side F#】キー等)
KEY GUARD SCREW
右はクロスガード部の写真です。
この他にも【Low E♭】【Low C】【Low H】【Low B♭】のキーガードを固定する為に使われています。
BODY TO BAND SCREW
1番管と2番管の接続部に使われているベルサポートリングを固定するネジです。
BELL SUPPORT RING SCREW
ベルと2番管を固定するネジです。
ADJUSTING SCREW
【右手F#】キーに使われています。【G#】と【B♭】キーの連絡を調整するネジです。
この他にも【Low H】キーや【Side B♭】【Side C】キーレバーにも使われています。
FLAT SPRING SCREW
フラットスプリングを固定するネジです。
NECK TIGHTENING SCREW(写真左)、 LYRE SCREW(写真右)
ネック及びライヤーを固定するネジです。
(左がネックを固定するネジ、右がライヤーを固定するネジです。)
THUMB HOOK SCREW
サムフックを固定するネジです。
BUMPER SCREW
【Low B♭】【Low H】【Low C】【Low E♭】のキーガードに使われています。
いかがだったでしょうか。
一部ネジのご紹介となりましたが、実際に並べてみると実に多くのパーツを使っている事がわかりますね。
楽器をお使い頂いていると、ネジの緩み、ロッドのオイル切れ等が起こる場合もありますので、定期的な点検・調整をお勧めいたします!!
クラリネットやオーボエ、ピッコロなど木を使って作られる木管楽器。
黒い木に銀色のキーというのが一般的ですが、この「黒い木」はいったいどういう木材なのでしょうか?
この黒い木は「アフリカン・ブラックウッド」という木材で「グラナディラ」とも呼ばれています。
楽器や音楽に携わっている方々は「グラナディラ」の方が馴染みがありますね。
同じように黒くて似たような木の黒檀(コクタン)と混同されることが多いのですが、グラナディラはマメ科、黒檀はカキノキ科の植物で違う木材です。
グラナディラの主な産地はアフリカ。
高比重(水に沈む木材です)で硬く、音の響きが良いことから木管楽器の管体素材に使用されるようになりました。
ところでこのグラナディラですが、実際に楽器になる前はどのような木か見たことがありますか?
写真はグラナディラの原木の切株です。
黒い部分を切り出して何年も乾燥させて楽器になるんですね。
このグラナディラの原木は渋谷にある直営店舗のノナカ・ミュージックハウスでご覧いただくことができます。
1Fの出入り口付近にドドーンと鎮座しておりますので、ご来店の際にはぜひ見て触れていただければと思います。
SELMER Parisのバスサクソフォンは、私達でもなかなかお目にかかれません。
先日久しぶりに入荷しましたのでご紹介させていただきます。
バリトンサクソフォンはアルトサクソフォンの1オクターブ下の音域ですが、バスサクソフォンはテナーサクソフォンの1オクターブ下の音域で、調性はB♭となります。
4種類を並べてみると大きさがよくわかりますね。
左から バス、バリトン、テナー、アルトサクソフォンです。
上部には、長くなった分の管体が折りたたまれ、Highキィのカップがズラリと並んでいます。
より大きさが伝わるように、バリトンサクソフォンと比べてみると、、、
ネックだけでもこんなに長くなります。
ベルフレアもひとまわり大きく、響きと迫力のある低音を出すことができます。
彫刻はJubileeシリーズが発売される前の柄で、草花をイメージした彫刻がいたるところに施されています。
管体が大きいぶん彫刻もダイナミックでとても華やかですね。
ラッカー仕上げで、価格はなんと!税込みで310万円超え!!(希望小売価格)
珍しい楽器ですが、吹奏楽やサクソフォンアンサンブルなどでも演奏されることがあるそうです。
出会えた際は是非その音にも注目してみてください。
セルマー・パリのサクソフォンは、ジュビリーとそれ以前とで彫刻の柄が違うのはご存知ですか?
堂々とした古典的な彫刻が印象的だったセルマー・パリですが、2010年に発売されたジュビリーのスーパーアクション80シリーズⅡ、シリーズⅢから繊細で華やかな彫刻に変わりました。
金メッキ仕上げには特別にベルフレアやネックに彫刻が入っており、ジュビリーに変わってからは、ベル側面の柄に合わせた彫刻が入っています。
ノナカ・テクニカルサービスでも、メッキ加工の際に彫刻を入れています。
これまでネックには旧スーパーアクション80シリーズⅡ・シリーズⅢの柄を使用していましたが(2017年のテクニカルレポートVol.39)、昨年末、ジュビリーシリーズに合わせた柄をデザインいたしました!
※写真はサンプルのネックに施した彫刻の一例です。
草花が自由に華やかにのびてゆくジュビリーの彫刻をイメージし、左右非対称のデザインとなっています。
楽器を構えた時、お客様からよりよく見える右手側には花を入れ、左手側は蕾を入れて少し控えめに仕上げています。
彫刻加工は、現在は新品のみメッキ加工と合わせてのご注文を承っております。
店頭で見つけた際には、ぜひ彫刻にも注目してみて下さいね。
2017年のテクニカルレポートVol.43でもご紹介しましたが、福岡でも同様な修理のご依頼がありました。
こちらの楽器もかなり大きく凹んでしまっています。
ここまで凹むと素手ではなかなか難しいので、
万力に固定した工具の芯金部分を大きな木槌で叩き、
その振動を利用して凹みを押し出します。
ある程度凹みが出たら、デントボールという凹み出し用の道具で内側から押し出していきます。
その後、ハンマー作業や凹みを戻す作業を繰り返して完了です。
場合によってはボウガード(補強パーツ)の半田脱着をすることもありますが、今回は外さずに修正することが出来ました。
こちらにご依頼いただくお客様で、ケースの鍵やファスナーの閉め忘れで楽器を落としてしまう方がいらっしゃいます。
楽器使用後の後片付けは、あわてずに!!
木管楽器はトーンホール(音孔)と呼ばれる穴を指やパッドが取り付けられたキーで開閉し、長さを変えることにより音階を作る楽器です。
1つのトーンホールは1つのパッド(指)で塞ぐのが普通ですが、なんと2つまたは3つのホールを1つのパッドで塞ぐ楽器があります。
その楽器は木管楽器の低音域を支える「ファゴット」
下の写真はファゴットのG(ソの音)とB♭(シ♭の音)のためのトーンホールです。
Gトーンホールは2つ、B♭トーンホールは3つの穴があけられていますね。
通常のトーンホールでも、息漏れがなくしっかり塞ぐようにパッドを調整するのは難しい作業ですが、
2つまたは3つの穴をしっかりと塞ぐようにするための調整はさらに難易度が上がります。
ところで、楽器を横にしてこの3つ穴のB♭トーンホールをジーっと見ていると何か他のものに見えてきませんか?
何となくSNSなどのリアクションで使われるビックリした表情の絵文字に似ているような。。。
そこで異なる3社のファゴットのB♭トーンホールの表情を見てみましょう。
皆さん微妙に表情が違いますね!😮
「自分が使っている楽器のB♭トーンホールの表情が見てみたい!」という方は修理や調整の時に見せてもらってはいかがでしょうか?
新型コロナウイルス蔓延及び首都圏への緊急事態宣言発出により、ノナカ・テクニカルサービスへ直接楽器をお持ち込みできない状況が続き、
皆様には大変ご不便をお掛け致しております。
最初の緊急事態宣言発出からおよそ1年。
弊社のあります関内周辺もちょっと変化してますので、その様子を!!
関内駅からご来社頂くと途中にありました「横浜文化体育館」ですが、昨年9月6日、58年の役目を終え閉館しました。
前回の東京オリンピック(1964年)ではバスケットボールなどの予選も行われたそうです。
ボリショイサーカス、コンサート、学校行事、スポーツ大会などでご利用になられた方もいらっしゃったと思います。
解体後は2024年に新たな施設として生まれ変わるそうです。
信号と壁の向こうの案内板に名残がありますね。
その裏手には、「横浜武道館」がオープン。
エントランス。東京の武道館と違ってこじんまりとした施設です。
関内駅南口左手にあった「横浜市役所」も役目を終え、市役所機能は桜木町へ移転しました。
「横浜スタジアム」は外観がリニューアルされました。
ちょっとアメリカンな感じ!
関内のお隣、桜木町の駅前には建設中の謎の建物が。
実はロープウェイの乗り場なのです!
桜木町駅前から横浜ワールドポーターズまでつながるそうで、2021年4月22日開通予定だそうです。
たまに試運転が行われているそうですが、今日はないようですねぇ・・・。
ワールドポーターズまでは歩いて15分ほどかかるので、アクセスしやすくなりますね。
関内からはちょっと離れますが、山下埠頭には期間限定「ガンダム ファクトリー YOKOHAMA」が開かれており、等身大の「動くガンダム」が見られます。
施設の外からも迫力が伝わってきます。
決まった時間には動く姿も見られるそうです。
2022年3月まで行われるそうです。