テクニカルレポート

ノナカ・テクニカルサービスのリペアスタッフはお取引店で開催される管楽器リペアクリニックに出向き お客様の大事な楽器を診断の上、調整&簡単な出張修理をさせていただくこともあります。

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年末年始休業のご案内

平素は格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。
お客様には大変ご不便をおかけいたしますが、 年末年始の休業期間につきまして、下記の通りご案内いたします。


【ノナカ・テクニカルサービス横浜】
休業期間:2017年12月28日(木)~2018年1月3日(水)

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【ノナカ・テクニカルサービス福岡】
休業期間:2017年12月27日(水)~2018年1月3日(水)

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今年もたくさんの楽器のリペアをさせていただき、
全国の皆様から喜びや感謝のありがたいお言葉をいただきました。

来年も皆様が、大切な楽器とより多くの感動、素敵な思い出を作れますように
スタッフ一同、精一杯務めてまいります。

一年間、お世話になりました。
よいお年をお迎えください。



更新日:2017年12月20日

クラリネットのキー類を金メッキ加工

今回のレポートは、ノナカ・テクニカルサービス福岡よりお届けいたします!

トランペットやサクソフォンで金メッキ仕上げの楽器を見かけることはあると思いますが、 クラリネットのキーは銀メッキ仕上げの楽器が多いですね。

今回は「クラリネットのキーを金メッキ加工してほしい。」とのご依頼をいただきました。

まず、キーとキーポストを管体からはずします。

そして、クラリネットのキーにはタンポやキーコルクが付いていますので、それらもはずし、自社メッキ工場でメッキ加工を施します。

キーとキーポストなどに金メッキ加工が施されました。

金メッキ加工したキーポストを管体に取り付け・・・

キーに新しいタンポやキーコルクを取り付け、組み立てていき、調整を行ない完成です。


ベルフレアのリングだけは外せないため銀メッキのままですが、黒い管体に金色のキーがとても映えます。
金メッキをしたことで、より華やかな響きでよく鳴るようです。

金メッキ加工は相場によって価格が変動することがございます。
その都度お問い合わせください。

更新日:2017年11月15日

楽器の梱包

修理・調整のために大事な楽器を発送したいけど、梱包の仕方がわからない、と困ってしまったことはありませんか?
今回は、トランペットを例に楽器の梱包についてご紹介していこうと思います。

まず、楽器を収納するケースは丈夫なハードケースを使用すると良いと思います。
(写真はBACH 180MLシリーズのトランペットなどをご購入時、標準で付属されるハードケースです。)
ケースに楽器本体を収納します。
楽器本体がケースの中で動いてしまう時には隙間に適度に梱包材を入れます。

梱包材には様々な種類があります。
例:プチプチ(エアークッション)、発泡スチロール、紙、スポンジ、タオル、毛布など・・・

下写真のトランペットの場合は、運送中に勝手に抜けてしまわない様、ベルの下の隙間と主管抜き差し管の間にクッションを入れ、第一抜き差し管を緩衝シートで覆っています。


ただし、梱包材が楽器を直接圧迫し過ぎると、運送中の衝撃が楽器に伝わる可能性が増加するため、梱包材の入れ過ぎにはご注意ください。

また、普段ケースの中に収納している小物はバラバラにならないよう一つにまとめていただくか、抜いてお手元に保管しておいていただけると、運送中にケース内で楽器との接触や紛失の可能性が少なくなります。

次に楽器ケースの梱包です。
楽器ケースの梱包には、できるだけケースよりも一回り大きいダンボールをご用意ください。

そして、ケース全体を覆うように梱包材をダンボールとの隙間に詰めます。(今回はプチプチを使用)


最後に、ガムテープでしっかりと封をします。

詳しい運送方法やご不明な点に関しましては、ご利用になる運送会社にご相談することをお勧めいたします。

更新日:2017年10月17日

トランペット ベル凹(へこ)の修理


野外で楽器を使われることがあると思いますが、こちらの楽器
なんと野球の硬球がベルに直撃してしまいました!!

幸い怪我は無かったそうですがベルがこのように・・・。
ピストンなどにダメージはなかったので、へこみを直してもう一度お使いになりたいとのことでした。

まずは、芯金を使って大まかにベルの形を直します。

今回は
芯金、ローラー、ハンマー、保護テープ、主にこのような道具を使います。

次に、ベル部分のみをはずし、芯金にはめながらローラーなどを使ってへこみを修正していきます。


再びピストン部分を取付け、抜差し管を組上げて完成です。

凹みもほとんど目立たなくなりました。
使い慣れた思い入れのある楽器でしたら、修理を検討されてみてはいかがでしょうか。

更新日:2017年9月26日

残暑お見舞い申し上げます



ノナカ・テクニカルサービス横浜 2017年営業カレンダーはこちら


なお、ノナカ・テクニカルサービス福岡では、8月14日(月)~8月23日(水)までを夏期休業期間とさせていただきます。
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ノナカ・テクニカルサービス 夏の想い出2017


更新日:2017年8月9日

金管マウスピースシャンク歪み修理&メッキ加工

金管楽器をお使いの皆さん、マウスピースを落とした経験はありますか?
今回はマウスピースの修理をご紹介します。

程度は様々ですが、大体このようにシャンクの先端部分が凹み(へこみ)ます。

専用の道具で凹みを直します。


完成!シャンクの内側の円形が、ほぼ元に戻りました。

このような凹みの症状の他に、古いマウスピースは再メッキをすることで外観を復活させることが出来ます。

長期間使用しているマウスピースは、このようにメッキが剥がれたり、錆び付いてしまいます。


表面の汚れを除去した後、メッキ処理を施すと・・・


いかがでしょう。完全に新品のようにはなりませんが、これならまた十分長く使えます。

当ノナカ・テクニカルサービスでは金、銀、ピンクゴールド、プラチナ、リムインナーメッキ等各種加工を行っております。
ご興味をお持ちの方は、是非お気軽にお問い合わせ下さい。

【参考価格】
マウスピース・シャンク歪み修正  \600(税別)~
※程度により金額が変わります。

銀メッキ加工+表面処理代 ¥5,650(税別、写真参考価格)
※お預かりしたマウスピースの状態により金額が変わります。

更新日:2017年7月27日

サックス 一番管の凹み(へこみ)修理

こちらは、落としてしまい凹ませてしまったアルトサックスのベルです。

一番管の底が大きく凹んでいますね。ボウガードという、補強パーツに重なっている場所のためとても厄介ですが
「楽器を落としてしまった!」とお預かりする修理の中でも多い症状なのです。
今回はこちらの凹みを直す修理をご紹介します。

まずは、ヘコ修繕用の台を使用しながら素手で大まかに凹んだ部分を、管の内側から押し出していきます。

目で凹み具合を見て確認しながら、さらには板金する音や、指から伝わる感触を駆使して、慎重に作業を行っていきます。

お分かりでしょうか。
凹んでいた部分が徐々に押し出されてきましたが、まだ滑らかな曲線を描いてはいません。

ここからは、細かな歪みをハンマーなどを使って、さらに形を整えていきます。
繊細な力のコントロールが必要な作業です。

ハンマー作業と、凹みを戻す作業を繰り返し行い、できる限り奇麗に仕上げていきます。

そして・・・・・
完了です。

ケースから落ちてしまったり、机から落としてしまったり・・・
様々な理由で楽器を凹ませてしまうことがあると思います。
そんな時はぜひ一度ご相談ください。
やや修正痕は残りますが、一見では全く気にならないほど修理ができます。

【参考価格】
セルマー・パリ アルトサックス ベル 一番管Bowガード部分 凹み修理
※修理に必要な分解・組立を含みます。
※凹みの位置や程度、数により値段は変わります。
\20,000(税別)~

更新日:2017年6月21日

ご購入後のお取り扱い

吹奏楽部に入部したみなさんの中には、さっそく新しい楽器を購入された方も多いかと思います。
今回はクラリネット、オーボエ、ファゴット、木製フルート・ピッコロなど、木製の木管楽器をご購入後のお取り扱いについてお話しします。

新しい楽器を手にした時は、とてもうれしくてワクワクしますよね。
早くみんなの前で演奏してみたい!と思う方も多いのではないでしょうか。

しかし、、、、
その気持ちはグッとこらえてください!

新しい楽器は、人間で例えると赤ん坊のようなものです。
早く成長を願って、赤ちゃんに美味しいお寿司やステーキを食べさせる方はいませんね。
楽器も同じです。
新しい木製の楽器に、急に息をたくさん吹き込んだり、長時間演奏をしたりすると、管体は耐え切れずに割れが発生してしまうことがあります。

ですので、寒い・暖かい時期を問わず、吹き始めは手でゆっくり楽器を人肌に温めましょう。
温める箇所は、上管の上部を軽く握って直接手で温めます。

写真のように楽器の上部を軽く握って温めましょう。
冷え性の方はなかなか温まらない事もありますが、じっくり焦らずに、、、
割れの防止になるだけでなく、急に吹くよりも演奏時にトーンホールに水がたまるのも防げるのです。

そのあと、息を入れ始めますが、新しい楽器の演奏時間は1回に付き15分程度に抑え、演奏終了後すぐにスワブや羽根を通し水分を取り除きましょう。
スワブは水分を拭き取る、オーボエのお手入れに使用する羽根は水分を散らす役割がありますので、用途によって必ず揃えておきましょう。


VIVACE クリーニングスワブ(オーボエ用) 希望小売価格¥1,000(税抜)



NONAKA 大羽根(オーボエ管体用) 希望小売価格¥610(税抜)

木製の木管楽器の材質はほとんど水分を吸収しないため、内側に水分が残っていると、管体を急激に冷やしてしまうので要注意です。
およそ3か月程度で楽器も温度・湿度・振動に慣れてきますので、慌てずゆっくりと育ててあげてくださいね!

それでも割れてしまった場合は、割れがさらに進んでしまわないよう、無理に演奏せずなるべく早く修理のご相談にいらしてください。

※価格は2017年5月18日現在のもので税抜表示となっています。

更新日:2017年5月18日

サックス検品で使用されるドライバー

新入学、新学期を迎え、吹奏楽部に入部したみなさんはそろそろパートが決定したり、 上級生はコンクールに向けて楽器のメンテナンスを検討する時期ではないでしょうか。
今回は、普段なかなか耳慣れない「サックスのパーツ名称」に合わせて、 ノナカ・テクニカルサービスが検品作業で使用する工具をご紹介していきます。

海外のメーカーから野中貿易に入荷したサックスは、一本一本丁寧にノナカ・テクニカルサービスで検品作業をしてから全国の販売店に出荷されます。

サックスにはさまざまなネジ(スクリュー)が使用されています。
検品時にはそのネジの形状や大きさによってドライバーも使い分けているのです。
例えばアルトサックスの場合、5本のドライバーを箇所ごとに使い分けています。

使い分ける理由としては次のようなことがあります。
・ネジのすり割りに合ったものを使って、ネジが破損するのを防ぐ。
・作業中にドライバーが滑って、楽器を傷つけるのを防ぐ。
・きちんと力が加わるドライバーを使って、ネジの不良を発見する。(…不良のネジは強めに締めると、空回りします。)

それでは、パーツごとにご紹介していきましょう。



①LowB♭キィのテーブル用ネジに使用するドライバー

②Body to Bellリング用ネジに使用するドライバー

③サムフック用ネジに使用するドライバー


そして・・・



④ロッドスクリュー用ドライバー


⑤胴輪・ピボットスクリュー用ドライバー


このように使い分けることで、安全に、正確に作業を進めています。
手が大きい・小さい、手の力が強い・弱い などの理由で、使用するスタッフに合う持ち手の大きさは異なります。
また、ドライバーの長さも、ネジの楽器に付いている場所によって使い分けます。
より力を加えたいときは、いつもより持ち手が大きく長さが短いものを使う。
奥まっているネジのときは、持ち手が小さく長さが長い物を使う。といった感じです。
持ち手の手のひらにつく部分は、回転するもののほうが、ネジを速く回すことができ、作業がはかどります。
中には自分で、ドライバーの持ち手が回るように改造しているスタッフもいます。
それぞれのスタッフが自分に合ったドライバーを持っています。

今回は、基本的な工具としてドライバーを取り上げました。
ドライバーの他にも様々な工具を使って作業していますので、また機会があれば色々な工具をご紹介していきたいと思います。

更新日:2017年4月24日

セルマーバリトンサックス フットペグ取付

今回はバリトンサックスの改造の一つをご紹介いたします。

バリトンサックスは重いので、長時間の演奏がきつい…といわれる事があります。
楽なストラップが開発されたり色々と工夫がされていますが、その中の一つとしてフットペグを取り付ける方法があります。
バリトンサックスにペグが付いていると、楽器の重さが肩だけにかからず 演奏がとっても楽になるんですよ!
これからその作業をご説明しましょう。

作業前はこんな感じです。これから底の部分のボウガード(下写真の緑点線の部分)というパーツを外していきます。

ボウガードが外れました。組み立てる時の事を考えて、表面をきれいにしておきます。

これからボウガードにペグの台座を溶接します。
使用しているあいだにペグが取れたりしないよう、慎重に行います。

ペグの台座がボウガードに付きました!これからこのパーツを元の場所につけ直します。
塗装が大きく傷まないように一発勝負の作業です・・・

パーツが付きました。
つけ直したパーツに部分塗装をして完成です。


取り付けたフットペグは、演奏者に合せて長さを調整する事が出来ます。

少し値は張りますが、重さから解放されることで自由な音楽表現へ
一歩近づけるかもしれません。
日々悩んでいる方は、ご検討の価値があると思います!

【参考価格】¥160,000(税別)~
※楽器の状況により価格が変わります。

更新日:2017年3月15日

サックスのオプション彫刻

以前にもご紹介しましたが、サックスのネックには後から彫刻を入れることができます。
その際、再塗装やメッキ加工と一緒にご依頼いただくと、より長い期間 彫刻を綺麗に保つことができるのでおすすめです。

ネックをコーティングしているラッカーを剥がしてピカピカに磨いた後、下絵を描き込みます。

下絵に沿って一本一本の線を彫っていきます。

白く光っている部分が彫った部分です。

アウトラインを彫り終わりました。

続いて、中に模様を彫って表情をつけていきます。
刃物は、必要に応じて数種類を使い分けます。

幅の広い刃物を横に滑らせる独特の彫り方で、葉っぱの中に葉脈のような模様を入れていきます。

このような一発勝負の彫刻作業は非常に緊張感があります。
作業中はお声かけ厳禁!部屋にこもり、緊張感漂う中で作業を進めていきます- - -

そして・・・完成です!

内彫りが入ると華やかになりますね。

下絵を消して、工場で仕上げの塗装やメッキをかけたネックがこちらです。

彫刻を彫った上からコーティングをしているので、彫った部分の変色を防ぎ、より長い期間綺麗に保つことができますよ。

もちろん仕上げによって音色も変わりますので、お好みに合わせてカスタマイズしてみてはいかがでしょうか。

今回ご紹介したのは・・・
【参考価格】
セルマー・パリ アルトサックス シリーズⅢ Jubilee GL ネック 彫刻付ピンクゴールド加工
¥52,000(税別)~
セルマー・パリ アルトサックス シリーズⅢ Jubilee スターリングシルバー ネック 彫刻付リラッカー加工
¥35,000(税別)~

更新日:2017年2月20日

新年のごあいさつ

更新日:2017年1月5日