インタビュー
INTERVIEW

メイヤー

メイヤー アルトサクソフォン用マウスピース
ニューヨークモデルをアンディ・ウルフさんがレビュー!

アンディ・ウルフ

製造元100周年記念を記念して新しく発売された「ニューヨークモデル」。これを定番モデルであるハードラバー「ミディアムチェンバーモデル」と「スモールチェンバーモデル」と比較するかたちで、ビッグバンド、スタジオレコーディング、アーティストサポートのファーストコールとして活躍するアンディ・ウルフさんに試奏していただきました。


【モデル詳細】

人気のニューヨーク期メイヤーのサウンドを再現すべく、ハードラバーモデルのバッフルやチェンバーをわずかに変更した「ニューヨークモデル」独自の型を使用。ミディアムチェンバーモデルとスモールチェンバーモデルをミックスさせたような特徴がある。メイヤーの場合、スモールチェンバーはチェンバーサイズが小さいのではなく、バッフルからボアへかけての進入角度・高さが異なる。

メイヤー アルトサクソフォン用マウスピース ニューヨークモデル

▲左からミディアム、スモール、ニューヨーク。
 向こう側に見える空間の大きさ(赤く囲った部分)の違い、つまり先ほどの「進入角度の違い」が分かる。

それにより一般的な“スモールチェンバーらしいサウンド”を得られる。このニューヨークモデルはミディアムとスモールチェンバーの間くらいの角度を持っている。そして実際のチェンバーサイズはやや大きめにとられている。

メイヤー アルトサクソフォン用マウスピース ニューヨークモデル

▲左からミディアム、スモール、ニューヨーク。

メイヤー アルトサクソフォン用マウスピース ニューヨークモデル

また、新設計となる逆締め(ネジが上側)リガチャーと専用のキャップが付属し、ボディサイドにはシリアルナンバーが打刻される。


【アンディさんレビュー】

音色はミディアムチェンバーよりやや明るめで、鳴りはコンパクト。使うリードによってミディアムチェンバーのようなサウンド、スモールチェンバーのようなサウンドを使い分けられる便利なモデルです。普通に吹くとミディアムチェンバー寄りのサウンドになります。
ピッチ感も特に変わった印象はなく、他のメイヤーと同じです。詰まった感じではない、ほどよい抵抗感があるためダイナミクスレンジを抑えてもコントロールがしやすいです。例えればアート・ペッパーのようなサウンド、プレイがしやすいですね。ジャンルとしてはスタンダードなジャズ、コンボなどが一番似合うと思います。

メイヤー アルトサクソフォン用マウスピース ニューヨークモデル

あと、注目すべきところは付属のリガチャーです。他のメイヤーの順締め(ネジが下側)付属リガチャーとはかなり違います!
私は息のプレッシャーをかなり掛けて吹くタイプなので、リガチャーはリードの振動を抑えてくれる(吹き手正面から見て)“真横2本レールタイプ”の「バンドーレンM | O」をアルトで普段愛用しています。それらと比べるとこの“縦2本レール”のニューヨークモデル付属リガチャーで吹くと別物のマウスピースのように良く鳴りますね。
サウンドの立ち上がりがかなり早く、ハッキリとして粒立ちの良いサウンドになります。このリガチャーは別売りされていないとのことですが、本体の太ささえ合えば他のマウスピースでも本格的に使えそうです。私が普段使っているアメリカ製ハンドメイドマウスピースとの相性も良かったです。付属リガチャーもあわせてオススメできるマウスピースです。

◆ 野中貿易ジャズサクソフォン用マウスピース特集ページ ◆
https://www.nonaka.com/jazzmp/index.html

◆ バンドーレン リガチャー M | O シリーズ ◆
https://www.nonaka.com/vandoren/ligaturescaps_mo.html


<アンディ・ウルフ プロフィール>
カナダ出身。17歳よりプロとして活動。モントリオールのマギル大学でクラシックの作曲とジャズ演奏の学士号を取得。自身のソロ活動だけでなく、セッションミュージシャン・作曲家としての評価も高い。
海外ではDuke Ellington Orchestra、Manhattan Jazz Orchestra といった名門バンド、そしてメイシー・グレイやテイラー・スウィフトらとも共演。
1990年代に日本に拠点を移してからは、幅広い音楽シーンで活躍している。熱帯JAZZ楽団、ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラ、守屋純子オーケストラ、日野皓正、中本マリ、小野リサといったジャズシーンのみならず、Official 髭男dism、EXILE ATSUSHI、松田聖子、清木場俊介、椎名林檎、水樹奈々、森山良子、福山雅治、aikoなどのJ-POPシーンにおいても活躍。またTV・スタジオ収録にも数多く参加している。様々な著名アーティストの下でさらなる飛躍を遂げ、活動の場を広げ続けている。

■試奏環境
楽器:セルマー・パリ アルトサクソフォン リファレンス
リガチャー:バンドーレン M | O GL
リード:バンドーレン ファイルド レッドカット(赤ジャバ)

アンディ・ウルフ公式ホームページ:
http://www.andywulf.com/index.html

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