インタビュー
INTERVIEW

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奥平真吾 × イスタンブール・アゴップとの出会い

ジャズプレイヤーとして世界的なレベルで活躍中のドラム奏者、 奥平真吾氏から、このたびイスタンブール・アゴップの日本人初のエンドーサーとして、氏が所有する2モデルについてコメントをいただきました。

●Agop Signatureシリーズ

長年Old Kを追い求めてきたボクが行き着いたのがこのAgop Signatureシリーズの22インチだ。
「コツコツ」というライド音、「ガシャ〜ン」というクラッシュ音、Jazzドラマーにはたまらないはずだ。現行のシンバルで最も「Jazzの匂い」がするシンバルだと思う。

●Agop Turk Jazz Ride

Agop Signatureシリーズと並んでお気に入りなのがこのTurk Jazz Ride。 ドライで早い減音がシンバルを更にコントロールし易くしている。
ハイピッチのスティック音とそれを支えるローピッチのウォッシュ音が絶妙で、不思議なくらいバンドサウンドにすんなりとフィットする。


──Istanbul Agopとの出会い、その時の印象などについてお聞かせください。

奥平真吾 Agopのシンバルとの出会いはニューヨークでボクの「シンバル病」(理想のシンバルを求めていろんなシンバルを買いあさる病気)が再発したのが原因だった。
それまでボクのメインライドシンバルはOld Kの19”3/4だった。音色的にはとても気に入っていたのだがサイズ的にどうしても22インチが欲しかったので、色々なメーカーの22インチを買ってみた。
しかしどれもシックリこなかった。
あきらめかけていた頃、ニューヨークのドラマーズ・ワールドという楽器店でISTANBUL AgopのSignatureの22インチをふと叩いてみた。
最初にシンバルにスティックを落とした瞬間本当にビックリした。「えっ、本当にこんな音が出るの?」と思った。
それはまさしく50〜60年代のブルーノートレコードのサウンドだった。
自分の耳を疑るようにそのシンバルを叩き続けた。「やっぱりこの音だ!」 吸い込まれる様にボクがシンバルを叩き続けていると、丁度そのお店にいたドラマーが近寄って来てボクに言った。
「お前そのシンバル買う気か?買わないのなら俺が買う」 「これは絶対ボクが買うよ!」
これがボクのAgopのシンバルとの出会いだった。

──奥平さんが求める理想のシンバルサウンドとは?

最も具体的に言うと、ボクには3つ理想のシンバルがある。60年代のトニーウィリアムスのシンバルとジャックデジョネットのシンバル、70年代のレニーホワイトのシンバルだ。
これらのシンバルの共通点はカッコイイ!シビレル〜!なのである。
ではボクにとって何がカッコ良くて、何がシビレルのか?
それはいずれのシンバルも「荒々しく攻撃的」であるが、同時に「繊細でデリケート」でもあるからなのだ。2つの相反する要素が絶妙なバランスで混在している。
そういったシンバルがボクの理想だ。それはきっと音楽や人間も同じなのだろうと思っている。パワフルで猛々しいだけではダメだし、デリケートで綺麗なだけでもダメ。
シンバルのサウンドはまさに小宇宙の様で実に奥が深いと思う。

──これからのAGOPに期待することはどんなことですか?

ひたすら良いシンバルサウンドを追求する姿勢を持ち続けて欲しい。
会社が大きくなっても品質を落とさずに、常に向上心を持ってシンバルを作って欲しい。


奥平真吾 Shingo Okudaira

1966年、東京都出身。3才の時に音楽好きな両親よりドラムセットをプレゼントされ、クラシック、ジャズ、アフリカンビート等の音楽教育を両親から施される。
1971年に両親の仕事によりニューヨークを経てケニアのナイロビ市に移り住み、1974年に日本の小学校教育を受けるために帰国する。
1975年に僅か9才にして初めてジャズクラブでドラムプレイを披露したところ、マスコミに天才ドラム少年現れると紹介され一躍有名人となる。
1977年に初リサイタル「スケッチ・オブ・アフリカ」を催し、翌年、1978年にデビューアルバム「処女航海」をリリースする。僅か11才の時である。
中学生になると、当時高校生だった本多俊之(As)に誘われ、彼のバンドであるバーニングウエーブに参加する。この頃に、バーニングウエーブを初めドラムバトルなどのレコーディングにも多く参加している。
その後、高校受験や大学受験の為にレギュラー活動を制約せざるを得なくなるが、学校の合間を縫ってクラブのセッションなどに参加している。
やがて法政大学に進学すると、益田幹夫(Pf)カルテットでレギュラー活動を再開し、辛島文雄(Pf)クインテット等でもレギュラーとして活動を始める。この頃には、かっての早熟な天才的ドラマーから若手随一のジャズドラマーに成長を遂げており、次世代のホープとして高い評価を得る。特に益田幹夫(Pf)、辛島文雄(Pf)の活動において多くの実績を残しており、それは、この頃に参加した彼らのCDでも窺いしれる。
1991年に東京からU.S.A.ニューヨークに移り住む。ニューヨークでセッションを続けるうちにブルックリンでカルロス・ガーネット(Sax)と出会い、彼のレギュラードラマーとして採用される。
そして、今日まで3枚のCDに参加するなど絶対的信頼を得ている。
1995年に久々のリーダーアルバム「キリフィ」を発売、1996年には「マコンデ」、1998年には「アリセマ」と発表している。現在はニューヨークを拠点に、コンチネンタルジャズトリオ、ケニー・ギャレット(Sax)、ティム・アマコスト(Sax)、マーク・グロス(Sax)、ジェラルド・キャノン(B)、井上陽介(B)、辛島文雄(Pf)、デューク・ジョーダン(Pf)などと活動を行っている。日本人のジャズプレイヤーとして世界的レベルにある若手ドラム奏者であり、オピニオンリーダーとして高い評価を受けている。


<Agop Signature シリーズ>

Mikael Zildijanの元で修業しマイスターとなった、Istanbul創始者の一人でもある父親AGOP TOMURUCUKの偉業をしのび、技術を継承した息子達による伝統の逸品です。
22インチ ライドシンバル 希望小売価格:\52,000(税抜)

<Agop Turk Jazz Ride>

表面、裏面がターキッシュ(特別仕上げ)のジャズライドです。
22インチ ライドシンバル 希望小売価格:\46,000(税抜)

※価格は2014年2月14日現在の税抜価格となります。

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