サクソフォン奏者 坂口大介
大人の留学記

クローバー・サクソフォン・クヮルテット 
バリトンサクソフォン奏者
坂口大介のオランダ留学記【vol.4】
- SPECIAL FEATURE BY NONAKA BOEKI -

オランダでの生活

January 28, 2021

あけましておめでとうございます、2021年になりました😊
世界中が大変な時期だった2020年、それは今年もまだ続いていきそうですが、ワクチンが開発・普及し始めるなど少しずつ明るい兆しも見えてきました。
2021年がよりよい年になる事をオランダより祈っています。

そして11月から始まった留学日記も、四回目となりました!
今回はオランダでの生活のことなどに触れていきたいと思います。

◯ロックダウン

今回はまず、現在(2021年1月)のオランダ、ヨーロッパのロックダウンとその中での生活についてリポートと僕が感じることを書きたいと思います。
イギリスで変異ウイルスが生まれ感染者が増えたのをきっかけに、2020年12月ヨーロッパでは再び大きなロックダウンが始まりました。
各国によってその程度、期間に違いはあるものの、ほぼヨーロッパ全ての国でロックダウンが行われ移動制限など、お店の営業の制限が行われています。
今までオランダはヨーロッパの中では、比較的緩いルールでやってきたと思われるのですが、それでも今回は強く規制がかかるようになってきました。

ロックダウンルール

上が主なルールで、大まかに言うと
*お店は食料店のみ営業(朝から夜8時まで)。それ以外の店舗、施設【レストラン、衣料店、美容院、ジムなど】は全て営業不可。
*屋内での買い物や公共機関での移動の時はマスク着用の義務あり(違反者には罰金あり)
*コンサートホール、美術館などは全て閉鎖。
*教会など宗教施設はオープンできるが、30人以内の人数制限がある。
*学校は基本オンライン、ただし音楽系など学校での1対1でのレッスンは現在可能。
*極力、在宅勤務を推奨

といった感じでしょうか。
移動に関しては自粛のお願いという形になっていて、守っている人もいればそうでない人もいるという感じです。
また外国からの入国受け入れはPCR検査で陰性であればOK。ただし入国後10日間の自宅待機が課せられます。
イギリス、南アフリカ、ブラジルからの航空機受け入れは現在ストップしています。

当初は昨年12月15日から今年1月19日までの予定でしたが、現在延長され2月初旬までの実施になっています。
オランダでの一日当たりの感染者は、5000人程度、死者数は1日当り100人程度(1月20日時点)、ピークの時は1日10000人を超えていたのでほぼ半減してきてはいるのかなと思います。
一概に比べることはできませんが人口などを考えても日本の100倍くらいはあるのかなと…

オランダのコロナの感染者数 1月19日

ここまで書くと非常に大変そうに思えますが、街の感じはピリピリしているということは全くなく、街中に人は歩いていますし、それなりにみんな楽しそうに過ごしているように思えます。
ちなみに外でマスクをしている人はほぼいません😓
この辺がヨーロッパ、特にオランダ人と日本人の違いかなと思うのですが、こちらでは罰金を取られない限りは自由に過ごすのが当然という考え方が根底にあり、(もちろん人によってですが)従って自粛という考え方はなかなかここでは難しいようです。
だからこそ罰金を含めた厳しいルールが必要になり、この自由な考えの人が多いから感染は広がっていくのかなと思います。

どちらがよいかはなんとも言えないのですが、こちらではもしコロナに罹ってしまったとして、その人を責めるような空気はほぼ無く、そこはとてもよい部分なのかなと思っています。(他者への無関心にも感じますが、)

*この記事を書いている間に夜間の外出自粛(20時以降の外出禁止)に反対する人々によるデモが暴動にまで発展してしまいました。
日本では考えられないことですし、文化の違いかもしれませんが怖いですね。

◯ロックダウン中の僕の生活

そんな中、実際の僕の生活がどんな感じだったかを振り返ります!

☆まずはクリスマス!
winter breakが12月21日から始まり、その後すぐにクリスマスを迎えます。
クリスマスはヨーロッパでは一年の中で最大のイベントです。日本のお正月のような感じですね。
この時期に合わせて、ほとんどの留学生は自分の国に帰って行きました。もちろん母国に帰った時に10日間の自宅待機など決まりはあるものの、それでもこちらではみんな自分の国に帰ります。
その位、家族というものを大切に考えているのでしょう。
そんな中、僕のルームメイトも母国へ帰り、取り残された僕はまあ寂しく家で練習したりしました。留学生にはよくあるシチュエーションだと思います。。。

クリスマスなのでオランダの甘いパンケーキにトライ。たこ焼き機みたいなので作っています

☆ミサ
そんな少し寂しいクリスマスでしたが、クリスマスの翌日にハーグにある教会のミサに参加してきました。
僕はクリスチャンではないのですが、ヨーロッパの教会のミサには興味、憧れがあって、インターネットで参加できる教会を探し、一人では不安だったので友達について来てもらい 行ってきました。

セントジェームス大教会

ハーグの街中には大小30件くらい教会があり、ふと見かける教会がとても立派で歴史があったりします。
ロックダウン中でしたが、30人以内の集会は許可されていて、ミサに参加することができました。 全編オランダ語ですので、正直なところさっぱり意味はわからないのですが、荘厳な空気の中響く神父さんの声、教会のしんと静まりかえった空気は敬虔な気持ちにさせてくれます。
ものすごく天井が高い石造りの建物に、ステンドガラス、宗教画、聖具が飾られ、ヨーロッパにとってのキリスト教の大きさを感じました。

教会の内部、立派!とても美しい!

☆お正月
こちらではお正月自体はそんなに大きなイベントではないのですが、その前の年越しがものすごい事になります。
夕方くらいからバンバンと花火が打ち上げられ、夜8時にもなると四方八方でどんどん激しくなります。この花火大会は年越しした後も続き、至る所で4時間、5時間はやっているような感じです。
すごいのはこれが市や会社がやっているのではなく、それぞれの家庭や個人が好き勝手にやっているという事。
日本だったら、騒音や安全面の問題で絶対に怒られます。
家から外に出ると爆竹や花火の煙で真っ白。文化、風習の違いを肌で感じました。

家の近所で撮影した動画

◯普段の生活

そんな中、どういう生活しているかというと、幸い学校は開いていて個人練習ができます。自転車で学校へ行って練習。
時折、オンラインの授業を家で受講、スーパーで買い出しして自炊というシンプルな暮らしになっています。
サックスの個人レッスンは先生の自宅に行っており (これが認められているのかはわかりませんが🙃)、環境的には落ち着いて過ごせています。
オランダでの自炊ですが、意外と日本で作っていたものと同じような物を作ってしまいます。
それは、一つにはオリエンタルマーケットというところで日本の調味料などが手に入る事、もう一つにはスーパーで買い物をしていてもオランダ語がさっぱりわからないため、見て知っている物しか買えないという理由によるのかなと。
もっぱら日本のYouTubeのレシピ動画を見て、なんとか材料を探し、家で作るのがちょっとした楽しみです。
これも留学生あるあるらしいですが、日本で一度も作った事のない天ぷらをわざわざオランダで作ったりしました。

オランダのスーパーマーケット、アルバートハイン
オランダにある半数のスーパーがAHであるというくらい業界を牛耳っています
野菜コーナー、日本の同じ野菜がありますがサイズは大体大きいです。人参だけなぜか小さい お肉コーナー、わかりやすく牛、豚、鳥が絵でマークされています、ありがたい ビール!沢山の種類があります、多いのはやはりハイネケン

そのうち、オランダらしい料理も作れたらなーと、思ってはいます!
ではまた次回!