サクソフォン奏者 坂口大介
大人の留学記

クローバー・サクソフォン・クヮルテット 
バリトンサクソフォン奏者
坂口大介のオランダ留学記【vol.1】
- SPECIAL FEATURE BY NONAKA BOEKI -

ふと思い立ち、ヨーロッパ、オランダに音楽留学!

November 2, 2020

みなさん、こんにちは。サクソフォン奏者の坂口大介です。
実はこの9月からオランダのハーグという街に来ています。
音楽大学を卒業してから、10年以上サクソフォン奏者としてクローバー・サクソフォン・クヮルテットを始め色々な舞台で活動してきたわけですが、ふと思い立ち、 ヨーロッパ、オランダに音楽留学にやってきました!

その経緯は、まあ色々あるのですが、次回以降にお話しするとして(笑)
今回は僕が今住んでいるハーグの事や学校の事などを書かせて頂きます!
現在、39歳。大人の留学記、ぜひお楽しみください!

着陸直前、日本から11 時間くらいでした。コロナで乗客は少なくだいぶゆったり乗れました

[ ハーグ ]
ハーグ、正式にはDen Haag はオランダの南部にある都市です。
オランダの首都はアムステルダム、それに次ぐ 都市として、ロッテルダムやユトレヒト、そしてハーグがある感じです。
日本で言えば名古屋のような感じでしょう か?

イギリス、ドイツ、フランスに囲まれるオランダ。北海道より緯度は北です

オランダ自体の大きさは九州くらいしかなくそれぞれの都市も電車を利用して1時間くらいで行き来できるコンパクトな国です。

着いてまず感じましたが、けっこう寒い!
9月と言えば日本はまだまだ夏の暑さが続く時期ですが、オランダは長袖を着ないと肌寒く、Tシャツばかり持っていった僕はまず服を買いに行くことに。
北海道に近い緯度でありながらヨーロッパは乾燥している分もっと涼しく感じます。
そして空が近い。
オランダはもうすぐ水没するのではないかと心配されるほど、土地が低く。
そしてどこまでも平地が続きます。
だからなのかとても空が近く感じられ、ちょっと不思議で、ちょっと感動しました。

ハーグ中央駅からの風景、雲が近い! ハーグの街並み① トラム(路面電車)、自転車、歩道、道路が3つに区切られています ハーグの街並み② 商店街

ハーグは特に歴史的な街として国で景観を保護されていて、新しい建物はなかなか作れないようになっています。
ヨーロッパらしく道は全て石畳。

そして、自転車専用道路が必ずあります。
オランダは自転車の国として有名。そこら中に自転車が走っています。
この自転車専用道路がややこしく、一本の道に歩道、車の道路、自転車の道路、そしてトラム(路上電車)の道路と最大4本の道があります。
そして信号もそれぞれ分かれており、最初は結構戸惑います(°_°)
自転車が道路で一番偉いといった文化があるようで、猛スピードで走っている自転車に轢かれそうになりました。

観光名所としてハーグには宮殿があり、教会が沢山あり、馬が走る。
ロイヤルハーグ:王家のハーグと言われ、歴史をそこに留める街であり、アムステルダムやロッテルダムとはまた違う趣ある都市です。

ノールドアインデ宮殿 1600年頃に建造 宮殿に住む馬が街中を散歩しています 街中にある教会、歴史ある教会がそのままの姿であちらこちらに建っています 海も近く、中央駅から自転車で15分位で海岸に着きます

とても素敵な街なので、ぜひヨーロッパに来た際はお立ち寄りください!

[ 気候と音 ]
オランダに着いて、いざ練習。楽器を吹くとふと気づくことが、いつもより楽に音が鳴るかも…

そう、こちらは空気が乾燥している+部屋の天井がどこも高く、日本で楽器を吹くよりも楽な力で演奏することができます。
これは楽器の奏法にも大きく関わってくるのではないでしょうか?
こちらの学生の音を聞くと、とても柔らかく無理せずに音を作っている印象を受けます。
ちょっと物足りないと思ったりもしたのですが、何かと競っているのではなく、音を楽しんでいるような印象。
例えば、バロック時代の楽器がその当時、演奏されていた環境で作られていったように、環境がその奏法や楽器を作っていく部分もあるのだろうなと感じました。
音というのはその人の個人的な嗜好と周りの環境的要因(場所、言語、文化、楽器など)が混ざり合って作られていくのだと思っています。
1年後、自分の音がどう変わっていくのか楽しみでもあります^^