シンバルケア

シンバルのクリーニング

シンバルの汚れの第一の原因は指紋によるものです。
手の指は一見きれいに見えますが皮脂で覆われていて最後にはシンバルに害を及ぼしてしまうのです。
演奏したり運ぶとき、いつもシンバルに指紋を付けていることになります。幸いにもこの汚れはきれいにできます。
シンバルを洗浄する製品はいろいろ市場に出ています。一部の製品は金属をはがし、シンバルを壊してしまうと言う人もいますが、これは真実ではありません。シンバルにダメージを与えるのはほんの僅かです。
必要以上に気を使う必要はありませんが、お使いになる研磨剤には注意が必要なことを忘れないでください。
ほとんどの研磨剤は腐食性があり、あなたの皮膚を刺激したりあなたの服を破損する恐れがあるからです。

シンバルの角度

もう一つ心にとどめておかなければならないことはシンバルの角度です。
間違った角度でシンバルを叩いていないかどうかご確認ください。
もし間違った角度で叩いていると、シンバルに過度なストレスがかかり最後にはシンバルを壊してしまうことになります。
クラッシュ・シンバルの場合は90度のアングルから始めてそこから下方向に20度くらいを目安に調整してください。
傾けすぎた角度で叩きたくはないでしょうけど、大きすぎる角度では力強い打音が得られません。
十分な角度がないとシンバルを損傷したりスティックが傷ついたりします。
ライド・シンバルは、通常、厚めに作ってあるので手荒な扱いでも持ちこたえることができます。
加えて、殆どのライド・シンバルはスティックの先端で叩くことになるので、ストレスが問題になることは通常ありません。

ウイングナットのテンション

ウイングナットの張り具合は通常、ドラマーから見過ごされがちです。
これはシンバルスタンドに付いているフェルト上部を締め付けているネジのことです。
シンバル・スタンドには2つのフェルトが付いています。一つはシンバルの下側でもう一つは上側です。
これは、シンバルにかかる膨大なエネルギーを吸収するクッションの役割を果たすのできわめて重要です。
このことを念頭に置けば、ウイングナットを強く締めすぎたくなくなるでしょう。
シンバルは振動によってサウンドを発する楽器ですので、強く締め過ぎると、シンバルの動きを制限してしまうことになります。
ウイングナットを強く締めるとベルの外側の縁は振動しますが、内側のベルは動きが止まってしまいます。
こんなことをすると、中心部に不必要なストレスがかかりシンバルが傷つくかもしれないのです。
裏側は、ウイングナットの締めが緩過ぎると動き過ぎて、シンバルの寿命を著しく短くしてしまうでしょう。ですから、程良い締めの状態を保つようにしてください。

運搬と保管

あなたが演奏する仕事でシンバルを持って移動したり、シンバルを保管していてもこれらの基本ルールは忘れないでください。
絶対に縦に立てた状態にしないでください。シンバルという楽器は垂直に置いた状態にすると下側に重力がかかり、最終的には反ってしまいます。
常に、クッション材の上に寝かせて保管してください。2枚以上収納する場合は、間に布などを挟まないのであれば重ねないでください。
シンバルを運ぶ場合はスタンドに付けたままにしないでください。
シンバル用収納ケースは持ち運びするドラマーには必需品です。これにかかる費用はあなたのシンバルが安全に保たれることを考えれば十分価値があります。